「作業療法士を目指したい」と思ったことのある人であれば、一度は「作業療法士はどんな人に向いているのだろう」と考えたことがあると思います。
日々作業療法士として臨床現場に携わる視点から、お伝えできたら良いなと思います!
この記事が参考になる人
・作業療法士になりたいと思っている人
・作業療法士はどんな人が向いているのか知りたい人
現役作業療法士として、現在は老人保健施設に勤務しています。
作業療法士歴は10年目。
回復期病院・認知症病棟・老人保健施設での実務経験があります。
作業療法士の仕事とは?

最初に少しだけ、作業療法士の仕事内容について説明します。
「そんなこと知ってるよ!」という人は、「作業療法士に向いている人の特徴」まで飛ばしてください。
作業療法士は、病気や事故などで思うように生活ができなくなった方々を対象に、その人が望む生活の再獲得をサポートする仕事です。
トイレ・着替え・入浴などの身の回りの活動から、家事・仕事・趣味の分野まで、幅広くリハビリとして関わっていきます。
働ける領域も、病院・施設・精神科領域・発達領域など、多くあります。
作業療法士に向いている人の特徴
では本題の、作業療法士に向いている人の特徴についてまとめます↓
②人の役に立ちたいという想いがある
③ある程度体力に自信がある
1つずつ説明していきますね!
人とのコミュニケーションが好き

1つ目の特徴は、「コミュニケーションが好き」であることです。
これは間違いなく、1番重要な特徴といえます!!
リハビリの仕事は、患者さん/利用者さんとのコミュニケーションだけでなく、理学療法士、言語聴覚士、看護師、医師などとも情報共有を図らなければいけません。
また、患者さん/利用者さんが望むことを聞き出したり、提案したりする際にも、コミュニケーションは必須です。
そのため、人とのコミュニケーションが好きな人は、作業療法士の仕事に向いているといえます。
・人の話を聞くのが好き
・自分の考えを人に伝えられる
上に書いたことができていれば、作業療法士として十分やっていけます!
人の役に立ちたいと想う気持ちがある

2つ目の特徴は、「人の役に立ちたいと想う気持ちがある」ことです。
どんな仕事でも人の役に立っていると思いますが、作業療法士の仕事は、その思いが直に患者さん/利用者さんに伝わります。
私たち作業療法士が関わる対象者は、何かしら生活に問題を抱え、悩んでいる人たちです。
そのため、「人の役に立ちたい」「対象者が望む生活を取り戻したい」と想う気持ちがある人は、作業療法士に向いているでしょう。
ある程度体力に自信がある

3つ目の特徴は、「ある程度体力に自信がある」ことです。
作業療法士は仕事中、常に動き回っていることが多く、椅子に座っている時間はほとんどありません。
また、体を自由に動かせない人のトイレ介助や、ベッドに乗り移る介助もよく行います。
そのため、ある程度体力に自信がある人の方が、この仕事は向いているといえます。
「トイレ介助やベッドへの乗り移りは介護士の仕事」と思っている人は、ここでイメージを改めましょう!
もちろん体力に自信がない人でも、働き始めの数ヶ月を頑張れば、徐々に仕事に慣れることができますよ!
細かい作業は得意でなくてもOK?

よく、「作業療法士は作業をリハビリに取り入れるから、手芸などの細かい作業ができた方がいいのでは?」と思っている人がいます。
一言で言ってしまえば、細かい作業の得意不得意は関係ありません!
もちろん作業療法の中で、絵や手芸、料理などの作業をリハビリに取り入れることはあります。
もし取り入れる必要があれば、その時に学べば問題ありません!!
手芸や料理ができることが重要なのではなく、「手芸や料理の何に困っているのだろう」などと考えられることが、作業療法士に求められることです。
根気強さや観察力は後からついてくる

また、様々なホームページで、作業療法士に向いている特徴に「根気強さ」や「観察力」などと結構書かれています。
臨床現場で働いている私から言えば、そのようなスキルは、仕事をしていれば自然と養われるものです。
むしろ、作業療法士として働く前に、「根気強さ」や「観察力」を養うことは難しいでしょう。
なので「根気強さ」や「観察力」がないと不安になる必要は、全くありませんよ!
まとめ
今回は、現役作業療法士が考える、「作業療法士の仕事に向いている人」について説明をしました。
いかがでしたでしょうか?
繰り返しになりますが、作業療法士に向いている人は、
②人の役に立ちたいと思う気持ちがある
③ある程度体力に自信がある
この3点で、特に①と②は重要と言えるでしょう。
逆にこの3点さえ満たしていれば、あなたは作業療法士に向いている人材といえます!
作業療法士という仕事は、困っている方々に寄り添える、とてもやりがいのある仕事ですよ。
この記事が、作業療法士という職業を選ぶ後押しになれば嬉しいです!
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