作業療法士の方で、回復期リハビリテーション病院に勤務してみたいと思っている方は多いと思います。
今回は作業療法士向けに、回復期リハビリテーション病院の魅力や大変さについて説明します。
実際に働く前に、回復期リハビリテーション病院について情報を得たい方は是非参考にしてみてください。

私自身回復期での勤務経験は6年程あるので、参考になれば嬉しいです!
この記事が参考になる人
・回復期リハビリテーション病院が気になる作業療法士
・回復期リハビリテーション病院の魅力が知りたい人
・転職を考えている作業療法士
そもそも回復期リハビリテーション病院とは?

最初に、回復期リハビリテーション病院(以下回復期病院)とはどんな場所であるのかを、簡潔にまとめます。
回復期病院の役割が曖昧な人は、再確認しておきましょう!
日常生活動作能力の向上や寝たきりを防ぐために、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が主体となって様々なリハビリを提供し、在宅への復帰を目指します。
疾患により異なりますが、最大入院上限期間は180日と設定されています。

回復の見込みがある患者さんばかり入院されるので、リハビリ職の腕の見せ所とも言えるかもしれません。
回復期リハビリテーション病院の魅力

では、現役作業療法士が考える回復期病院の魅力についてまとめます。
・回復段階の方のリハビリができる
・在宅復帰支援が多くできる
・患者さんと密に関わることができる
・様々な疾患を見ることができる
・スタッフが多く切磋琢磨し合える
1つずつ説明していきますね!
回復段階の方のリハビリができる
回復期病院に入院してくる患者さんは、病気や障がいを患ってからまだ間もない人が多いです。
回復期という名の通り、まだまだ回復段階にある患者さんばかりなので、患者さんの動作がどんどん良くなる経過に関わることができます。
リハビリを行うことで、患者さんの回復をサポートすることができるのは、回復期病院の魅力の1つと言えます。

できないことができるようになる喜びを、一緒に感じることができます!
在宅復帰支援が多くできる
回復期病院では、多くの患者さんが自宅に帰ることを目標とし入院しています。
自宅で必要となる動作、例えば、
トイレ/着替え/入浴/段差の昇り降り/洗濯/料理/掃除/運転/歩行など
機能訓練だけでなく、こういった生活動作訓練を中心に行えるのも、回復期病院の魅力の1つであると言えます。
患者さんと一緒に生活動作の練習を頑張り、無事自宅に帰れた時の喜びや達成感は、回復期病院ならではだと思います。

最近では、運転支援を積極的に取り入れる回復期病院も増えてきていますね。
患者さんと密に関わることができる
回復期病院のリハビリ時間は、1人に対し1回40~60分と、急性期病院や施設と比較し長く設定されています。
リハビリ時間が長い分、担当患者さんと密に関わることができる魅力が存在します。
作業療法士にとって重要な面接の実施や作業活動の提供も、回復期病院であれば時間をかけて行うことができます。

様々な疾患を見ることができる
回復期病院には、様々な疾患の患者さんが入院してきます。
例えば、
脳梗塞/脳出血/骨折/脊髄損傷/難病指定されている疾患/認知症など
本当に様々な疾患を見ることができるので、作業療法士として大きな経験を積むことができます。
様々な疾患に対応するための勉強は必要となりますが、どんな疾患にも向き合い介入できるメンタルは、回復期病院でこそ鍛えられると言ってもいいかもしれません!
スタッフが多く切磋琢磨し合える
回復期病院はリハビリをガッツリと行うことができる場所であるため、リハビリスタッフは大人数であることが多いです。
リハビリスタッフが多くいると、
・仕事場で刺激をもらえる
・一緒に勉強をし切磋琢磨できる
・わからないことをすぐ相談できる
・気の合うスタッフと出会いやすい
など様々なメリットがあります。
勉強熱心なセラピストもたくさんいるので、リハビリを勉強する環境としては十分と言えます。
回復期リハビリテーション病院の大変な部分は?

魅力とは逆に、回復期病院には大変なこともいくつかあります。
・介助場面が多く体力がいる
・書類業務や会議が多い
・連休が取りづらい
こちらも1つずつ説明していきます。
介助場面が多く体力がいる
先程も説明したように、回復期病院には回復段階の患者さんが多く入院しています。
起き上がりやトイレ動作がまだうまく出来ない人も多いので、作業療法士は介助をしながら動作の練習をしていきます。
そういった練習にはかなりの体力を必要とし、体の使い方によっては腰を痛めてしまうセラピストも多くいます。
体格が大きい患者さんや、介助量が多い患者さんのリハビリは、特に体力を必要とし、リハビリの大変さを感じることがありますね。
書類業務や会議が多い
回復期病院での勤務は、リハビリを行うだけで終了ではありません。
患者さんに関する、
・カルテの記入
・計画書の作成
・家屋調査の実施
・カンファレンスへの出席
・担当者会議への出席
など、書類業務や会議が多く存在します。
リハビリの合間を縫って書類作りなどをする必要があるので、業務量は多いと思った方がいいでしょう。
リハビリと書類作成・会議への出席をうまく回す力を付けるのに、最初の頃は大変だと思います。

連休が取りづらい
職場にもよりますが、回復期病院では365日リハビリテーションを売りにしている所が多いです。
365日リハビリとはその名の通り、日曜日やお正月関係なく、毎日リハビリを実施することを意味します。
私自身365日リハは経験があるのですが、土日休みだけでなく、3連休も取りづらく正直大変でした。
もちろん連休を取ろうと思えば取れるのですが、他スタッフとの調整が必要になってきます。
連休の取り辛さは、回復期病院の大変な部分の1つであると思います。
休日の取り方は回復期病院によって様々!
回復期病院の大変さについて説明しましたが、休日に関しては職場によって様々です。
・4休8週シフト制
・年間休日120日以上
・夏季休暇あり
・リフレッシュ休暇あり
・祝日休暇あり
このような感じで、求人情報を見ると様々な方法で休日を設定している回復期病院が多くあります。

休日の取り方に関して気になる人は、一度求人情報をチェックしてみるのもいいかもしれませんね!
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まとめ
今回は作業療法士向けに、回復期リハビリテーション病院で働く魅力や大変なことについて説明をしました。
・在宅復帰のサポートがしたい
・患者さんと密に関わりたい
・多くのセラピストから学びたい
こんな思いを抱いている人は、回復期病院でのリハビリは向いていると思います!
この記事が参考になれば嬉しいです。
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